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『PIERRE GAGNAIRE a Tokyo (ピエール・ガニェール・ア・東京)』 [レストラン]

さぁ,今年もいよいよ最後の blog となりました.
1 年間,お付き合いくださり本当にありがとうございました.

今年最後は Horikyo's No.1 Restaurant 2006 

それは 楽しい,おいしいレストラン
『PIERRE GAGNAIRE a Tokyo (ピエール・ガニェール・ア・東京)』
もう一度で好きになりました.胸をうたれた気分です・・・

ピエール・ガニェールさん
は分子ガストロミーの研究の第一人者 フランスのエルヴェ・テス教授との科学(物理・化学・生物)の理論と料理をコラボして科学と料理の世界をともに発展させている方という認識がありました.
私自身は
化学が大好きで,学生時代は料理と科学にかかわる農学部で勉強をしていました.
だから雑誌などで読んでとても興味がある方のひとりでもありました.
でも彼のお料理を見ると科学というよりも魅せる独特の美があるのです.
料理と科学はきってもきれません.
食材は生物であったり,砂糖には化学式があります.それにメレンゲやマヨネーズをつくる工程に
?を抱かない人はいないのではないでしょうか?
そいうことです.
その美と科学を感じにいける日がついにやってきました・・・

それでは,とある日のランチを・・・
ガラスばりのPRADAビルの裏のビルにお店はあります.
(エレベータが美容院の香りがするのが微妙かも・・・)
2 人ではなかったので奥の席へ
おしぼりをいただき,食前酒のオーダーをきかれます.メニューを決めたらソムリエが今度は現れ,ワインを決めるとフェッテ(突き出しみたいなもの)が出てきます.
このフェッテは 5 皿 (写真がないのでダラダラ文章で)
①タンドリースパイスのマシュマロ:楕円形のお皿
②ジンジャークッキー(四角形),ひよこ豆の素揚げ(丸型):丸いお皿
③ウコンとターメリックのコイン型メレンゲチップ:コップ
④ラードで包まれたなにか・・・:とっても小さいメレンゲ
⑤ライ麦パン:板状のお皿
①パッと見はフランボワーズのマシュマロかと.でもタンドリーチキンの味でマシュマロ!驚
③これは見た目がおもしろいんです!
植木鉢を想像して下さい.鉢を白いコップにして,土の部分を底上げしてイカ墨の小さい小石にして下さい.そこに縦にコイン型のメレンゲをさす.食べ物なのかこれは?状態です.
④はその見た目のかわいさに忘れました・・・ごめんなさい.

次はアミューズです.
メニューを見たとき 5 つ 長い文章が書かれていたのでどんな風にでてくるか?でした.
はじめに断っておきますが,これから書かれるオレンジの部分は,
『PIERRE GAGNAIRE a Tokyo (ピエール・ガニェール・ア・東京)』 の blog
http://www.pg-tokyo.com/blog/ から引用しました.
お店には連絡をしましたが返事がないので万一は一部改変しないといけませんね.
ちなみにこの blog すごく楽しいんですよ.
①小さく切って
ポワレしたキンメ鯛とジャガイモのピュレの組み合わせ.
キンメ鯛はこれから冬に、どんどん脂と旨みを増す魚だ.
ピュレの滑らかな舌触りに映えるその味を是非白ワインと共にご賞味
ください.

この滑らかなピュレがおいしいんですよ~ 
小さなスープは,鶏のブイヨン
優しい香りのハーブ,セルフィーユで風味をつけていて,器の下にはパルメザンチーズとイベリコ豚のハムが入る.さらりとしたスープの中に,チーズとハムの旨み.
この絶妙なバランスを、きっとおいしく召し上がっていただけると思う.

濃厚なチーズとイベリコ豚がなんともいえない相性でもう少しほしかったなぁ~
このスープの泡のような感覚,科学よね.
③蟹とリンゴ,牛乳とグレープフルーツ
という4つの素材を使ったものだ.……と聞くと,「一体この4つの素材が合うの?」
と,疑問に思われる方もいらっしゃると思う.
しかしそこはガニェールシェフ.
彼の手にかかれば、予想を裏切る驚きとおいしさに昇華する!
未知の味を,どうぞお楽しみにして口に運んでみてください.

もちろん聞いて疑問でした.未知の味です.
蟹とリンゴが下,上の四角いのが牛乳ゼリーみたいなものでクレープフルーツの味.
このコラボ意外ですよね~想像ができない・・・けど合うものです,驚!!!
すべての味を感じることができるんですよ,これが.
④カリフラワーのババロワ
何度か訪れてくださっている方はお分かりかと思うが,
カリフラワーは,ガニェール氏がよく使う素材のひとつで,そのアレンジはとっても幅広い.
今回はババロアに仕立て,イクラと合わせるという妙で味の広がりを体験させてくれる.

私もカリフラワー大好きです.でもイクラとともにはないです.
エビとかといっしょにエビチリなどの海鮮との炒め物に使うのことが多いです.
そう考えるとイクラもあり?
またいってカリフラワーのアレンジをみてみたいものです.
ババロアとイクラのプチプチの感覚が感じられておもしろい.
最後の一品は、牛肉を使ったもの.
生の牛肉で松の実を包んでいるのだが,この松の実,実はヨーグルトで合えている.
そんな見えないひと手間が,他にはないおいしさへと導いてくれるのだ.

上のはオリーブだということだ.
牛肉なんだけどらしくない甘味と油分はこのせいだったのか・・・でもヨーグルトはねぇ~
だから???が食べていて起きるんだ.

そしてこれからが前菜なんです.
ちなみにこの時点で 10 皿です・・・
よーくお皿を見るとお店のロゴ(神社のとりでみたいなの)入っているでしょ.
それにこれらのお皿,とてもきれいに使われているんですよ.
気持ちがいいです.

そうそうこれらのお供のパンですが,
私の大好きなカイザーのバケットとシャテーヌです.

次は前菜です.これが前菜なのか??? 
帆立と大根のロザスキャベツのフォンデュ蜂蜜風味 チョリソーを添えて
「ロザス」とは,フランス語でバラ窓のことだ.
そう,この一皿は,薄くきった帆立貝と黒大根のスライスを重ね,バラ窓に見立てているのである!
それを知ると,食べる前からより魅力的に感じられるのではないだろうか.

フォークですくえば,バラ窓の下には,蜂蜜風味のキャベツ.
上には,さいの目に切ったチョリソーがのって,それぞれ味に深みを出している.
少々濃い目の白ワインと是非どうぞ.

蜂蜜とキャベツの甘味がとってもやさしい味を出しているんです.
そこに黒大根のサクッとまではいかないが大根独特の繊維の食感が相まってる.
なにしろ魅せることへの細部のこだわりが感じられるお料理.
これでお店の虜,魅了されてしまったのである.

いよいよメインである.

川俣シャモの透明なラヴィオリ クルミ,マッシュルーム,レモンのコンフィ パースニップのピューレ
川俣シャモは,福島県川俣町産の軍鶏で,力強い味わいと程よい噛み応えの,おいしい肉だ.
緑色のクレソンのピューレで合えた玉葱の上に,グリエしたこの肉をのせ,さらにその上に,マッシュルーム,キュウリ,レモンのコンフィをのせる.
白にんじん(パースニップ)もあるっていってたけど・・・
それを野菜のブイヨンで作った透明なラヴィオリで覆った見目麗しき一皿である.
「ラヴィオリ」は,イタリアンの具入りのパスタでなじみがあるかもしれないが,ここでは,具を覆うものということで使っている.
まわりには,エストラゴンというハーブで香りをつけた鶏のジュースが注がれる.
鶏ジュースは手羽先からとったものだとおっしゃっていた.

別皿の付け合せにはパースニップのピューレが.
「パースニップ」は,ニンジンのようでありながら独特の苦味もある,ちょっと面白い西洋野菜だ.
上にはキュウリのせん切りものって,ラヴィオリと共に,きっと面白い味わいをお楽しみいただけると思う.

いつもの私ならばこの時点でかなりお腹がいっぱいになって見るからに食べられない・・・
と思われがちだがここはちがった.
彼のフレンチはフレンチらしからぬフレンチ.
お料理全体が全然重くなくうまく重い軽いを使い分けているように感じる.
このメインはいままでの口の中や腹の中の重さを抜いてくれる軽さがあるのだ.
それは見た目からも実は軽く感じられる見るマジックがあるのかもしれない.
たくさん食べられ私にこの抜くというお料理の存在はすごくありがたい.
ちなみにこのお料理は真空調理されており,ラヴィオリはコンソメ寒天だそう.

さてここからが,彼の知られるところのデザート!
デザートコースといっても過言じゃあない.
そしてデザートの前にナプキンを交換するのです.
「ここから新しいデザートのコースが始まります」というメッセージをお伝えする意味も含まれているからだ,そうです.
プティフールおよびショコラの一皿を.

通常,最後にお茶と一緒に運ばれるプティフールだが,当店では,デザートの最初に登場する.
筒状の薄いショコラのなかには赤スグリが入っていて酸味とチョコの苦甘が美味.
なにしろショコラがおいしいんです,このお店!!!!!
筒状のショコラはワインコルクに銀紙を貼って浸けて固まらせたものだそう.
紫色はスミレの砂糖菓子.

ここからがデザート本番?!

とはいえ口直しのような一品.記憶にあまりないんです・・・すみません.
ジャーベットだったのは憶えてるんですが・・・

パッションフルーツのジュレとマンゴとバナナ.
南国フルーツでつくられた北欧柄のモネの睡蓮みたいな感じかなぁ・・・
お花が咲いているようで遊び心が感じられます.

これを見たとき,スモークチーズが出て生きたの?かと思いました.
よくプティフールのあとにチーズとかありますよね・・・それで
でもちがいました.
ミルクチョコの器のなかにクリームブリュレが.
棒状のものはカスタードを乾燥させたもの.
下は洋梨です.
サクサクカスタード,ブリュレ,ミルクチョコ,洋梨のコラボは絶品!!!!!!
 
わかります?
左のお皿には実は持つところがついているパレットのように穴があいているチョコの円盤がのっていて,その下が右です.
そして左のお皿をよーく見ると透明な棒がみえますか?
マカダミアンナッツを水飴のようなものの中に入れてひっぱったもの.
温度差をいかしたものですね.
もうなにしろショコラがおいしいんですよ~このお店
ショコラがあまり得意ではない私でもショコラ好きになせてくれる数少ないお店となり嬉しいです.そして最後は紅茶でおしまい.
ランチの時間約 2 時間半はあっという間に過ぎました.
帰りは会計時にハーブ茶をいただいて,お店の方にエレベータで送っていただきました.

この楽しさ感じていただけたでしょうか?
食事はやっぱり
楽しい  いちばん ですよね?

ピエール・ガニェールさんは,マンダリンオリエンタル香港 にもお店を出しました.
香港返還前にこのホテルに行ったことがありますが,これでまた行ってみたくなりました.
場所場所によってスタイルを代えて食事をプレゼンする彼のお店を体験してみたいですね.

実はこの帰り,日本橋の高島屋によってシャテーヌ買って帰りました.

パンの大きさは違いますがありました.
栗の渋皮煮を練りこんだ甘味のあるパンです.
私のお気に入りのひとつになりました.

これで今年はおしまいです.
長いこと読んでくださりありがとうございました.
来年も頑張ります!
 2007 年がみなさんにとってよい年になりますように・・・


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コメント 5

おースバラシイ!
確かこのお店の開店前のドキュメント番組を見たような気がします。
とっておきの日に訪れたいです。
ことしも美味しいものたくさん紹介してください♪
by (2007-01-01 14:02) 

バニラ

あけましておめでとうございます。
実はここには31日に訪問してるのですが
記事を一読してこれはもう一度ゆっくり、じっくり拝見してから
コメントしなければhkさんに失礼だなぁと
今日になってしまいました。

わたしもmakimakiさんと同じようにTVを見たように思いますが
その時より今回の方が感動と驚きがいっぱいです。
ピエール・ガニェール氏の手によって
全ての料理は計算されつくした芸術品のようにも思えるけれど
素材をどう料理しようかと楽しんでるようにも感じられ
それが食べる方にも伝わってきているように思われます。
でもいちばんは気持ちよく美味しく食事ができるかどうかですよね。
わたしもいつか、ここで食事を楽しんでみたいですねぇ。
by バニラ (2007-01-03 02:02) 

hk

あけましておめでとうございます.
お二方には相変わらずのコメント返信の遅さを今年も・・・ですみません!
言い訳は31日に更新後にPC壊れ,私,本日なおし,復活です!!!
神社のお礼参りが早速の効果を発揮してくれました(初詣はまだ).

それにしても長すぎるブログ読んでくださりありがとうございます.

ピエール・ガニェールさん,TVに出ていらしたのですか・・・
見たかったなぁ~

とっておきの日にいらっしゃるならディナーでしょう.
それも外に出ても大丈夫な時期のディナーです!
バーカウンターがあるんですよここには.それに外にも出られるスペースもある.
それを狙わずしてなにを狙います?!です.憶えておいてください.

アラン・デュカスさんのほうがかなり計算されているように感じます.
ガニェールさんとブラスさんはそうは感じさせない.
料理を自分自身も楽しんで人にも楽しんでもらいたいというあたたかさがあるように感じます.また,お料理好きな人と行ってお店の方との会話も楽しむのにもいいお店です.ブラスさんのお店も楽しめます.
お二人が楽しんでくださる日を楽しみにしています.

では,今年もよろしくお願いいたします.
by hk (2007-01-04 16:42) 

チョコマニア

あけましておめでとうございます。
たくさんのお写真と、お料理の解説?!本当に料理雑誌の特集さながらの記事に感動しました!わたしが食べに行った時とは違うお料理の数々に
また行きたいなぁと思ってしまいました。本当に楽しいレストランですよね。
hkさんのblogを読んでから行くと、また美味しくなりそうです。
シャテーヌはここで食べて、私も大ファンになりました。
今年も楽しみにしています。よろしくお願いします。
by チョコマニア (2007-01-05 09:18) 

hk

チョコマニアさん,あけましておめでとうございます.
ガニェールさんのお店で感心することばかりで肝心なことをまったく覚えていない有様でした・・・
今度は写真は撮れない席でゆっくり楽しみたいと思っています.
こちらこそ今年もよろしくお願いいたします.
by hk (2007-01-06 18:23) 

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